永久に価値を失うことのない新聞と云う名の灰色の遺書

帰宅後、私は彼に面接で見せて貰った遺書のことについて話した。
「じゃあ、その面接官の人は亡くなる前に、その、トラックの中で……」
私は黙って頷く。
あの時の人事はメディアが多様化し細分化され、分散していく過程のどこかで、新聞は元来の情報伝達としての機能を少しずつ失っていくだろうというくだりの中で兄の遺書を重ねて説いていた。
「新聞は、いずれは遺書になるだろうって」
私は、少なからず落胆していた。
亡き兄を忘れないため、自分の気持ちに折り合いを付けて前に進むために、そして、有事の時にこそその真価を発揮する紙媒体の存在意義を腐らせないためにも、これから私はその意志を業界の人間達と共有することになる。
そして、どれだけ「時代遅れ」「早朝の暴走族」などと揶揄されようと、少しでも多くの失業者がかつての私のように、この世界で活躍することを願って止まない。
「ごめん。こんな重い話」
「いいよ。それより、体の具合は?」
「順調に回復してる。上り調子」
私は毅然とした態度で答えた。キレイモ 全身 総額